『闇金ウシジマくん』

 最近の出版界は「悪」ブームなのでしょうか? 「ワルの〜」とか「裏の〜」といった種類の本をよく見かけます。長引く不況で、みんなまともに働くのがバカらしくなってきている、ということなのですかね?
 マンガの世界でも、闇金やホスト、水商売のスカウトといった「裏」系の仕事を題材にした作品が多くなっているようです。そんななかで、ちょっと注目してるのが、ビッグコミック・スピリッツで連載している『闇金ウシジマくん』です。
 闇金業者の内幕だけでなく、お金を借りる被害者や、闇金で働くようになる準主人公的なキャラクターの事情など、世間から「はずれた」人たちの弱い部分や汚い部分の描き方のうまさが、他の作品とは一線を画しているように感じます。
 今週まで続いたゲイの人の登場するシリーズでは、特にそれを感じました。カメラマン志望のゲイの男のコが、母親にゲイであることを告白しようとして「僕は・・・、ゲイなんだ」というセリフを言えずに呑み込むシーンなんかは秀逸です。
 そうした周辺の「はずれ者」たちの心情や気持ちの動きがリアルに描けているだけに、主人公のウシジマくんの感情が全く見えないところが、一層怖さをかもし出しています。
 テーマとしては、別に興味を引かれるわけでもないのですが、何となく目が離せない作品です。
 あんまり人に勧められるマンガではありませんが。
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by masumania | 2005-09-02 15:55 | 本/マンガ  

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