最近読んだ本の中から。
集英社新書の『ご臨終メディアー質問しないマスコミと一人で考えない日本人』という本です。オウムのドキュメンタリー『A』で有名な森達也氏とこの本がとても面白かった森巣博氏の対談。2人が日本のメディアの現状について色々と語り合っています。とりあえず両論を並記しておけば「客観報道」だという欺瞞だとか、開き直りのコメントを連発する元首相に対して突っ込むことができない質問力のなさ、わかっていても政府や警察の御墨付きがないと「見せない」傾向、その逆に一度「悪者」にされてしまった相手に対しては徹底的に叩いて懲罰機関のようになっている現状(イラクの人質事件の時とかひどかったですね)など、いちいち状況が思い当たります。
テレビ局の下請けとか孫請けの問題にも触れていて、「あるある」問題の背景も想像できますし、不二屋の問題やバラバラ殺人の話など、懲罰機関化についても最近の話題ともリンクしてくる部分も多いですね。「テレビ局社員の給料を300万にしろ」という森巣氏の意見にも賛成。
個人的に一番うなづけた部分が、森巣氏が引用していた「まず“われわれ”と“かれら”を分けた。あとは簡単だった」という言葉。元ドイツのSS隊員の言葉として書かれたものだそうです。これまた、思い当たる状況が色々あって嫌な気持ちになりました。
「破防法で裁かれるのはオウムで“われわれ”ではない」とか「共謀罪が適用されるのは“かれら”であった“われわれ”ではない」とか思ってると、気が付けば茶色の朝を迎えることになっちゃうんだろうな、と。
集英社新書の『ご臨終メディアー質問しないマスコミと一人で考えない日本人』という本です。オウムのドキュメンタリー『A』で有名な森達也氏とこの本がとても面白かった森巣博氏の対談。2人が日本のメディアの現状について色々と語り合っています。とりあえず両論を並記しておけば「客観報道」だという欺瞞だとか、開き直りのコメントを連発する元首相に対して突っ込むことができない質問力のなさ、わかっていても政府や警察の御墨付きがないと「見せない」傾向、その逆に一度「悪者」にされてしまった相手に対しては徹底的に叩いて懲罰機関のようになっている現状(イラクの人質事件の時とかひどかったですね)など、いちいち状況が思い当たります。
テレビ局の下請けとか孫請けの問題にも触れていて、「あるある」問題の背景も想像できますし、不二屋の問題やバラバラ殺人の話など、懲罰機関化についても最近の話題ともリンクしてくる部分も多いですね。「テレビ局社員の給料を300万にしろ」という森巣氏の意見にも賛成。
個人的に一番うなづけた部分が、森巣氏が引用していた「まず“われわれ”と“かれら”を分けた。あとは簡単だった」という言葉。元ドイツのSS隊員の言葉として書かれたものだそうです。これまた、思い当たる状況が色々あって嫌な気持ちになりました。
「破防法で裁かれるのはオウムで“われわれ”ではない」とか「共謀罪が適用されるのは“かれら”であった“われわれ”ではない」とか思ってると、気が付けば茶色の朝を迎えることになっちゃうんだろうな、と。
# by masumania | 2007-02-04 01:48 | 本/マンガ