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水素自動車の可能性

 ちょっと前に公開になってた記事ですが、いつもの日経BP『ECOマネジメント』で、「独自技術でエコカー競争に挑む マツダの水素エンジン」という記事を書いています。
 「プレマシー ハイドロジェンREハイブリッド」という長い名前の車種ですが、水素を使ったロータリーエンジンにシリーズ式のハイブリッドを組み合わせるという、ユニークな機構を採用しています。しかも、水素でもガソリンでも走れるというデュアルフューエル。いろんなモノが詰め込まれてる面白さもありますが、水素の可能性とか、ハイブリッドのあり方とか、エコカーの今後を考える上で重要なテーマが詰まっている車でもあり、その辺に面白さを感じて、ずっと書きたかった記事でもありました。
 「水素か電気か?」みたいな二項対立で語られることが多いエコカーの世界で、実は両者が補完し合う関係にあるとか、ほかではあまり読めない話も書いています。ちょっと長いですが、内容はそれなりに濃いと思いますので、興味を持っていただけましたら、読んでいただければ幸いです。一応、無料ですんで。

 あと、ついでみたいで何ですが、毎月恒例の『格闘技通信』『デジモノステーション』も発売になっておりますので、書店で見かけましたら手に取っていただければと思います。
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by masumania | 2009-06-28 23:40 | 仕事  

規制は競争力を失わせるのか?

 昨日書いた記事の続きです。
 京都議定書の6%も達成できなくて排出枠の購入と森林吸収分で何とかしようとしているのに、「真水」で15%も減らそうとしてるのが「野心的」な目標だとは書きました。でも、すでに2050年には半減という目標を掲げちゃってるんだから、そこから考えると少ないぐらいですよね。
 で、書きたかったのは、それに対する産業界の反発についてです。要は「CO2を減らすと国際競争力が損なわれる」っていうのが経団連とかの言い分みたいですが、実はこれ逆なんじゃないかと思ってます。
 価格で競争しようとすれば、それはCO2出し放題の途上国で作るほうが安くあげられるでしょうが、価格競争なら人件費の安い途上国が有利なのは当然なわけで。安く大量に作って大量に売りさばくというモデルが崩壊しつつある現在、競争すべきはそこじゃないと思うのです。

 これだけCO2削減や化石燃料からの脱却が世界的に叫ばれているのだから、競うべきポイントは環境技術や省エネ技術に移っているはずで、国際競争力を高めるなら、その部分を高めないと、ただでさえ人件費の高い日本みたいな国はダメなのではないかと。
 現状でも日本の省エネ技術は世界一といわれていますが、実際のところは後ろから追い上げられて差を詰められているような状況です。それなら、環境規制を厳しくしたり、何らかのテコ入れをしなければいけないわけで、甘やかしてると、どんどん競争力は落ちていってしまいます。

 日本の技術力は、規制のない自由な競争で高められてきたのではなく、各種の規制に対応することで高められてきたものだと思います。
 自動車でいえば、日本車が世界的に認められたのって、不可能といわれたマスキー法に対応できたからですし、日本の家電が世界一の省エネ性能を誇るのもトップランナー方式の規制があったからです。特に、環境分野では、こういう規制をなくすことが、競争力を高めるとはとても思えません。
 もちろん、これからは規制に対応するだけでなく、規制や基準(国際標準)を作る側にならないと、生き残ってはいけないと思いますが、そのためにも自国の規制を緩くしてしまっては逆効果です。

 ある編集者の人と話をしていた時、「最近の経営者はリストラや効率化によって利益率を上げることしか考えてない。それしか成功体験がないから(技術革新によるブレイクスルーの体験がない)」というようなことを言っていましたが、長年、技術分野の本を作っていた人だけに説得力を感じました。
 規制を必要以上に嫌がる理由は、そんなところにもあるのかも知れません。
 あと、規制緩和でおいしい思いをした経験があるからかも知れないですね。

 何か固い話で長々と書いてしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございます。
 思いつきで書いているため、突っ込みどころは満載だと思うので、異論・反論・ご指摘お待ちしております。
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by masumania | 2009-06-25 18:30 | 気になるニュース・言葉  

15%は多いか少ないか

 たまにはニュースの話題などを。
 政府は2020年までの温室効果ガス削減目標(中期目標)を2005年比でマイナス15%と決めたらしいです。で、この15%という数字、多いか少ないかわかりづらいんですよね。
 麻生首相は「野心的な目標」とか「世界をリードする」とか言っていて、産業界も「大変厳しい目標」とか文句言ってるみたいですが、一方で環境保護団体が温暖化対策に後ろ向きな国に贈る「今日の化石賞」で特別賞を受賞してしまっていたりもします。

 わかりにくくしてるのが、まず基準年。京都議定書では1990年を基準にしていたのが、中期目標では2005年になっています。ちなみに2005年は1990年比でプラス7%なので、15%という削減目標は1990年比だとマイナス8%。つまり京都議定書の6%に2%上乗せしただけです。
 この、基準年をいつにするかというのは、結構需要な問題で、ヨーロッパが1990年にしたがるのは、この年はまだ東西ドイツが合併したばかりだったりで、省エネ対策が進んでおらず、CO2の排出が多かったんですよね。そこを基準にすれば、たくさん減らしたように見えやすいというか。
 逆に、日本は1990年には省エネがかなり進んでいたので、同じパーセンテージでも必要な労力や予算が違うということで、産業界からは「乾いた雑巾を絞るのか」みたいな声が挙がっていたりしました。
 京都議定書の時は、ヨーロッパに都合のいい基準年にされたという恨み(?)があるから、中期目標ではわざわざ排出量の増えてる2005年を基準にしたんでしょうね。なんか、どっちもずるい話ですが。
 ちなみにEUの中期目標は1990年比マイナス20%。この数値、2005年比だとマイナス13%になるそうです。

 で、もう一個わかりづらくなってるポイントは、この15%という数字が排出量取引とか森林吸収分を含まない数字だということ。首相は「真水の」なんて言葉を使っていました。EUの目標値は、この2つを含んだ数値だといわれています。
 日本は、京都議定書の数値を「真水」では達成できないことが、ほぼ確定していて、6%中のほとんどを排出枠を買ったりしてクリアする見込み。ということは、京都議定書からマイナス2%どころか、15%のほぼ全部をこれからの対策で削減するってことですね。高速道路1000円政策とかで、CO2排出はさらに増えているというのに…。
 そういう意味では、確かに「野心的」かも知れませんね。具体的な対策なんか、まだ何も決まってないんだから…。

 本当は、ここまでは前置きのつもりで、書きたいことは別にあったのですが、長くなってしまったので、その内容はまた今後書きます。
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by masumania | 2009-06-24 23:24 | 気になるニュース・言葉  

Bicycle magazine Vol.13

 ちょっと気を抜いていたら、ずいぶん間が空いてしまいました…。
 隔月刊のはずなのに、すぐに発売日が巡って来る気がする『バイシクルマガジン』の最新号が発売になりました。
 今回のテーマは「自転車でアウトドア」。王道なテーマですけど、この雑誌らしく“ゆるい”感じで自転車を使ったアウトドア遊びを提案しています。自転車が全然写ってないページが結構多いのも、この雑誌ならでは。
 個人的にはMTBで林道を登ってのバックカントリースキーの企画が、めちゃめちゃ気になりました。楽しそうだけど、体力的にはかなりきつそう…。
 私は、シクロクロスとクロスバイクのカタログページと、「街と自然をつなぐ自転車」というカスタムの企画、自転車関連のスポットが登録されているX2 TOKYO MAPというwebの体験レポート、それと自分の自転車の連載ページなどを書いています。
 緑と黄色の配色でかなり目立ちそうな表紙。書店で見かけたら手に取ってみてください。

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by masumania | 2009-06-20 21:21 | 仕事  

生物多様性と林業(その2)

 月が変わった途端、更新をサボっちゃってる感じですが、生きてます。一応。
 ちょっと時間が経ってしまいましたが、日経BPの『ECOマネジメント』「国際標準と同等の指針を提示 フェアウッドめざす積水ハウス」という記事が公開されています。「生物多様性と林業」シリーズの後編です。フェアウッドの話とか、森林認証の話を書いています。興味を持っていただけた方は、読んでみてください。(疲れているのでテンション低めです)
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by masumania | 2009-06-10 23:34 | 仕事