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六ヶ所村ラプソディー

 先日、今さらながら映画『六ヶ所村ラプソディー』を見て来ました。 
 六ヶ所村の再処理工場の話は知ってはいましたが、改めて無茶で危ないと思ったというのが率直な感想ですね。
 無茶っていうのは、この工場では原発で使った廃棄物を再処理して、プルトニウムとウランを取り出してそれをエネルギーとして使おうということなんですが、そのプルトニウムとウランを混ぜた燃料を使える原発がどこにもないってことです。しかも、再処理の過程で出る放射性廃棄物の受け入れ先もどこにもない。そんな状態で稼働を急ぐ必要がどこにあるのかわかりません。
 危ないというのは、工場から排出される放射性物質です。これは放射性廃棄物とは別に、煙突と海中に作られた放水管から空中と海中に排出されるもの。原発が1年間で出す量を、この再処理工場では1日で出すそうです。致死量に直すと年間で5万2700人分だそうです。これを危ないと言わずになんといえばいいのか…。

 タイミングよく、アウトドアウェアメーカーのパタゴニアが六ヶ所村再処理工場 いま、私たちが知るべきことというwebサイトをオープンしています。わかりやすくまとまっているし、リンクも充実してるので、一度のぞいて見てください。

 私は別に今すぐ原発を止めろみたいなことを言うつもりはないのですが、この再処理工場は原発の是非うんぬんではなく止めた方がいいと思っています。止めたところで、今の原発の稼働には何も影響はないわけだし、もちろん私たちの使っている電気にも影響ありません。
 政府は「純国産エネルギー」という言葉にこだわって、再処理を進めたいようですが、こんな危ない話、もう少しちゃんと説明してからにしてくれよと。このまま、みんなが何も知らないうちに稼働させて既成事実を作っちゃおうみたいな進め方だけは勘弁して欲しいものです。

 折しも六ヶ所村再処理工場の直下に活断層か(読売新聞)という記事も出てましたね。マグニチュード8クラスの大地震が起こる可能性もあるとか。
 柏崎原発の直下に活断層があったのも、東京電力が隠していた実績(?)もありますし、原子力関連施設の下にある活断層は実際よりもだいぶ小さく測定される傾向があるそうです。
 先日の中国四川の地震でも原子力関連施設から放射能漏れがあったそうですが、狭い日本でそんなことがあったらどうなるのか? あまり考えたくないですね…。

 最後に、この問題について一番わかりやすく話してると思われる田中優さんという人の映像URL(YouTube)を貼り付けておきます。サーフィンやる人とかは特に必見です。
 
<追記>
 自民党の河野太郎という議員さんが核燃料再処理について説明している動画がとてもわかりやすいので貼付けておきます。
 2050年まで実用化の見通しが立たないと政府も認めている高速増殖炉。そこで使うプルトニウムを作るための再処理を、なぜ今からやらなきゃいけないのか? そこに何兆円ものお金を注ぎ込まなきゃいけないのか? 理解に苦しむところですね。
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by masumania | 2008-05-30 23:39 | 映画/音楽  

『僕とポーク』

c0013594_444919.jpg 最近、読んだ本やマンガの感想ばかりで「仕事してんのか?」と思われてそうですが、してますよ。忙しいときほど、移動時間とかちょっとした空き時間に活字が読みたくなります。自分が書く量よりも読む量を多くしておきたい、出す量よりも入れる量を多くしておきたいということなのでしょうか。
 こちらに感想を書き込むのは、そのごく一部で、それ以外にも雑誌とか仕事の資料とか新聞とか結構読んでますから、どれだけ活字中毒なんだって感じですね。まあ、このお仕事されてる方の中には、私なんか比較にならないほど本を読んでいる方が大勢いらっしゃいますが。

 で、今回は、ほしよりこという人の描いた『僕とポーク』という作品です。
 ほしさんは有名な『きょうの猫村さん』の作者です。私も知り合いから借りて結構ハマりました。
 でも、個人的にはこの『僕とポーク』のほうがオススメです。
 『猫村さん』と同様に、同じ大きさのコマ割りに鉛筆で描いた背景もほとんどないような絵なのですが、子どもの頃に感じた世界の不条理さだとか、それに対する自分の無力感だとか、ちょっと関係ないけど大学に入ったときの周りの浮かれた感じだとか、身の回りの人が亡くなったときの悲しさとはまた別の喪失感だとか、そういうものがとても伝わってきます。
 上に挙げたものは、つまり私が過去に感じていたものですから、別の人が読めば、また別のものが伝わってくるのかも知れません。とにかく、こんな絵とこんなコマ割りでこれだけのことを表現できるのだから、細かく描き込まれた絵とか複雑なコマ割りとか、現在までのマンガの技術的進化ってなんだったんだろう?と考えてしまいました。
 別に技術的な進化を否定するつもりは全然ありませんが、それよりもまず何を表現したいのかが大切だよな、と思った次第です。


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 あと、マンガではないのですが、豚つながり(?)で。
 森達也さんの『いのちの食べ方』という本がうちに転がっていたので読んでみました。中学生向けのシリーズなのですぐに読めました。でも、内容は中学生どころか大人が読んでも十分に面白いもの。
 牛とか豚が食肉になるまでの過程を主に書いているのですが、このテーマではなかなか触れられない被差別部落の話をきちんと取り上げているのが、個人的には非常にポイントでした。
 私の身の回りでは、環境問題の絡みもあってか、肉を食べるか食べないかみたいな話を聞くことが比較的多いのですが、なかには「元々日本人は肉を食べてなかった」みたいなことを言う人もいたりします。「あなたの言う”日本人”には、昔から牛馬の解体に携わっていて、今も食肉関係の仕事についている人が多い被差別部落民は入らないのですか?」とか聞いてみたくなってしまうのですが、そういう人には今度からこの本を勧めてみることにします。
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by masumania | 2008-05-26 03:40 | 本/マンガ  

下山事件 最後の証言

 先日投稿した記事に続いて、下山事件関連の本を読んでみました。『下山事件 最後の証言』という本です。
 やはり、まるで推理小説のような展開に引き込まれてしまいました。この本は、前回紹介した森達也さんの本などと並んで下山事件の「平成三部作」と呼ばれるもので、内容的にカブる部分も多いのですが、それでも一気に読み切ってしまいました。
 森達也さんの本では、終わり方がやや楽屋落ちっぽいというか、少し不満が残る感じだったのですが、こちらは最後まできっちり書ききっている感じ。ただ、その分やや風呂敷を広げ過ぎかなという気もしました。
 2冊合わせて読むと、自分なりにちょうどいい落としどころを見つけられるかもしれません。
 なんか、ここまで来ると、行きがかり上「平成三部作」のもう一作も読まなければいけないような気がしてきました。自分としては、だいたい落としどころが見つかったので、別にいいんですけどね。

 あと、下山事件を扱っていると聞いて手塚治虫の『奇子』という作品も購入して読んでみました。まあ、これは前々から読みたいと思っていた作品だったので、これを機会にという感じでしたが。
 結論からいうと、話のネタ振りとして少し登場するだけですが、結構よく取材しているなという感じでした。その後の展開の衝撃が強くて(だいたいの荒筋は知っていましたが)、事件のことなんかどうでもよくなってしまいますけどね。
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by masumania | 2008-05-24 23:08 | 本/マンガ  

R25 「フェアトレード」

 久しぶりに『R25』で記事を書きました。
 本日配布になってる号に掲載されている「フェアトレード」の基準ってどんなもの?という記事です。
 身内が関わっていることもあって、私にとってフェアトレードは結構身近なものなのですが、世間的にはどうなのでしょうか? 言葉は知ってる人が多いと思うのですが、その基準は? みたいな視点でまとめてみました。

 もう少し踏み込んだことも書きたかったのですが、限られた文字数で、しかも読み手の知識や興味のレベルも絞りきれないとなると、なかなか難しいですね。
 今回取り上げたフェアトレード・ラベルについても色々な考え方がありますし、日本の場合多くの団体が集まってラベル認証組織が出来上がっているわけではないという特殊な事情もあります。
 でも、そんな問題もありますが、もう少し日本でも根付いてほしい考え方だと思っているのですが…。

 読んでいただけた方、感想など聞かせていただけるとうれしいです。
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by masumania | 2008-05-22 23:51 | 仕事  

下山事件(シモヤマ・ケース)

 何がきっかけだったのかさえ忘れてしまいましたが、なぜか下山事件(wikipedia)というものに興味を持ち、ちょっと調べてみたら森達也さんが下山事件に関する本を書いていること(しかも60年近く前の事件なのに割と最近になって)を知ったので、早速買って読んでみました。
c0013594_575487.jpg 『下山事件(シモヤマ・ケース)』の文庫版です。

 当時の国鉄総裁が死んだ(殺された?)事件という以外は、何の予備知識もなく読み始めたのですが、移動時間はもちろん、睡眠時間を削ってまで読み進めてしまうほど引き込まれました。
 予備知識がなかったせいもありますが、次から次に怪しげな(?)証言や証人が出てきたり、関係者が明らかになったりし、しかもその事実や出てくる人物が妙に関連しあっていたりして、いったいこの事件はどうなっているのか?気になって仕方がなくなってしまいます。
 本の中で、長年下山事件を追っている記者が「下山病」という言葉で表現していますが、確かに病気なみに取りつかれてしまう感じかもしれません。

 よく書けたノンフィクションを読むと「事実がこれだけ面白いのだから、わざわざフィクションを考え出す必要なんてないんじゃないか?」と思うことがありますが、この本がまさにそうでした。
 下山事件という事件が面白いのか、それとも森達也の書き方が面白いのか? 確認するためにも他の下山事件関連本も読んでみたいと思います。
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by masumania | 2008-05-21 00:59 | 本/マンガ  

最近(でもない)お仕事

 すっかり放置してしまったブログ。すでに近況でもなくなってしまった仕事の近況報告です。

c0013594_0344492.jpg まずは、すでに発売日から1か月も経ってしまった『バイシクルマガジン』のVol.6。カメラ雑誌みたいな表紙ですが、内容もカメラ雑誌みたいです(笑)。
 カメラの特集なわけですが、カメラ雑誌よりも入門的というか実際に撮影するときに役立つような記事が多いかもしれません。自転車にはちょっとしか興味ないけど、写真に興味を持ちはじめた人も覗いて見てください。(もう、書店であまり見かけないかもしれませんが…)
 私はカメラとはあまり関係ない小径自転車やタイヤの記事、それに前号から始まった連載ページなどを書いています。

c0013594_0355252.jpg 次は、これもすでに次の号が発売されてしまっていますが、日経BPの『日経エンタテインメント』の5月号。
 「モノナビ」というページで、ヨーロッパ製のコンパクトカーについて書いています。何か個人的な趣味が反映されたページのように見えるかも知れないですが、車種やインタビュイーの選択なんかはちゃんと編集部がやっています。本当です。
 でも、かなり私的な趣味と合う内容だったので、楽しく仕事させていただきました。インタビューは電話取材だったのですが、かなり関係ない話で盛り上がってしまいましたので。
 まあ、すでに書店で見ていただくこともできない時期になってしまいましたが…。


c0013594_0553793.jpg
 あと、ベースボール・マガジン社の『トレーニングマガジン』という媒体の創刊号でも、「近代トレーニング史」というページの原稿を担当しています。
 もちろん、私がトレーニングの歴史について語っているわけではなく、東海大学の有賀誠司先生という方のお話をまとめているだけですので、ご安心を。でも、この先生がかなりお話上手で、ブルーワーカーとかスタイリーとか懐かしのトレーニング機器とかフィットネスの流行などを交えて解説してくださったので、堅苦しくなくて読みやすいページになっているかと思います。
 こちらは、まだ書店にも置いてあるかと思いますので、手に取って見ていただければ幸いです。


c0013594_0453517.jpg それと、『格闘技通信』では毎号お仕事させてもらってますが、 4月8日発売の号(←そんな前かよ)では、勝負論と興行論というかプロとアマとは?みたいな内容で(生意気にも)コラムを書かせてもらっています。
 こちらも、すでに書店では立ち読みもできなくなってしまっていますが…。


 お馴染みの『デジモノステーション』では毎号いつものページを書かせていただいています。こちらも、書店やコンビニに置いてありますので、パラパラと見てやってください。
 あとは、某キックの団体のパンフレットの原稿なども書かせてもらいました。誰も気付いてはいないと思いますが…。

 以上、駆け足でしたがここんとこのお仕事でした。
 (画像の大きさが違いますが、表示サイズをそろえるやり方がわからないだけで他意はありません)
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by masumania | 2008-05-20 23:03 | 仕事