カテゴリ:気になるニュース・言葉( 38 )

 

勝負事と競争社会

 とりあえず、この記事を書こうと思ったきっかけとなったのは、内田樹さんのブログのこの記事を読んだことです。僕の駄文を読む前に、こちらを一読しておいていただけると、そっちのほうがためになるかと思います。
 この記事で内田さんの書こうとしていることにも同意するのですが、僕が気になったのは、以下に引用する部分です。

〜〜〜〜〜(以下引用)〜〜〜〜〜
 日本の男子が血肉化してる「小学生時代の価値観」とは「競争において相対優位に立つことが人生の目的である」というものである。
 これまでも繰り返し説いてきたことだが、「同学齢集団のコンペティションでの相対優位」が意味をもつのは、「ルールがあり、レフェリーのいる、アリーナ」においてだけである。
 例外的に豊かで安全な社会においては、「競争に勝つ」ことが主要な関心事になることができる。
 しかし、人類史のほとんどの時期、人類は「それほど豊かでも安全でもない社会」を生き延びねばならなかった。
 そういった状況においては「競争において相対優位をかちとる能力」よりも、「生き残る能力」の方が優先する。
 「競争に勝つこと」よりも「生き残る」ことの方がたいせつだということを学び知るのが「成熟」の意味である。
〜〜〜〜〜(引用ここまで)〜〜〜〜〜

 特に同意するのは「「同学齢集団のコンペティションでの相対優位」が意味をもつのは、「ルールがあり、レフェリーのいる、アリーナ」においてだけである。」という部分。「ルールがあり、レフェリーのいる、アリーナ」っていうのは、簡単にいうと同じスタートラインからヨーイドンで始まって、ズルしちゃいけなくて、それをチェックするレフェリーもいる、ある意味「公正な」勝負事ということでしょう。
 で、日本男子が血肉化している「小学生時代の価値観」っていうのは、「勝ち組」「負け組」とかいう「競争社会」っていう考え方のことなんでしょうが、そっちの「競争」は「公正な」勝負にはなってないってことですよね。
 親の学歴が高くて年収の多い子のほうが学歴が高くなるとか、親が金持ちだと子どもも金持ちになりやすいとか、この「競争」はスタートラインからして同じではありませんし、ルールは社会的に影響力の強い「勝ち組」が有利なようにどんどん書き換えられてしまいます(金持ち減税と貧乏人増税とか)。で、不正を裁くレフェリーがいないどころか、不正をしてでも勝つことが学校教育の中で推奨されていたりする(全国学力テストのランクを上げるために教師が指差ししたり、成績が低い子を休ませたりとか)。
 この社会的に煽られてる「競争」と、いわゆるアリーナの中で行われる勝負事っていうのは、明確に分けて話しをしなければいけないと思うんですが、妙に混同されてることが多いですよね。W杯を見て「俺も仕事がんばろう」と思ったりとか。
 いや、「仕事がんばろう」と思うのはいいのですが、アリーナの中の勝負事で求められるものと、現実社会で求められるものは違うから、そこまで混同してはダメということです。勝負事では相手を蹴落としてでも勝つことが求められますが、現実社会で求められるのは内田さんも書いてる通り勝つことより「生き残ること」ですから。

 僕は文字通り人を「蹴」落とす勝負であるキックボクシングとかをやってましたし、今もサーキットでバイクで競争する遊びが好きだったりするので、一応そうした勝負事の面白さや大切さもわかってるつもりです。
 勝ち負けを競う勝負の中で学べることもたくさんある。勝つことの難しさとか、負けることの悔しさとか、勝つ者がいれば必ず負ける者がいるということとか。だから、本気の勝負事をやってた人って意外なほど敗者に優しかったりするんですよね(その割に、すんごい負けず嫌いだったりもしますが)。勝ちと負けは紙一重だと知ってて、1つ間違えば自分が負けていたかもしれないとわかるからでしょう。
 で、今の学校教育に目を向けると、運動会という「アリーナ」では順位付けなかったりするくせに、学力テストでは順位を競わせたり、学歴については競争を煽るようなことをしていて、正直やってることが逆だろうと思います。
 勝負事はやらせていいと思いますが、その勝ち負けは人生における「勝ち組」「負け組」とは何の関係もないのだということを教えなきゃいけない。人生においては、大切なのは勝ち負けではなく「生き残ること」だということを教えるべきでしょう。

 いわゆる「競争社会」に反対して、運動会でも順位を付けるべきでないと主張する人たちも、逆に「競争社会」化を煽ろうとして、やたらと「勝ち」「負け」と言う人たちも、アリーナの中における競争や勝負事と、外の社会におけるそれを混同しちゃってるように見えます。
 格闘家が道端でケンカして勝った負けたと言っても意味はない(ケンカだと武器持って後ろから襲ったり、複数でボコボコにしたりもできますから)のや、信号待ちで他のバイクと競争しても意味がない(相手が本気かどうかもわからなければ、スタートラインもゴールも明確じゃないから、厳密には競争にもなってない)のと同じだと思います。アリーナの外(道端や公道)では、「生き残ること」が一番大事という点でも似てますよね。

 なんか、言いたいことがどこまで伝わるように書けてるか微妙ですが、長くなっちゃったのでとりあえずこのへんで。
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by masumania | 2010-06-29 04:54 | 気になるニュース・言葉  

規制は競争力を失わせるのか?

 昨日書いた記事の続きです。
 京都議定書の6%も達成できなくて排出枠の購入と森林吸収分で何とかしようとしているのに、「真水」で15%も減らそうとしてるのが「野心的」な目標だとは書きました。でも、すでに2050年には半減という目標を掲げちゃってるんだから、そこから考えると少ないぐらいですよね。
 で、書きたかったのは、それに対する産業界の反発についてです。要は「CO2を減らすと国際競争力が損なわれる」っていうのが経団連とかの言い分みたいですが、実はこれ逆なんじゃないかと思ってます。
 価格で競争しようとすれば、それはCO2出し放題の途上国で作るほうが安くあげられるでしょうが、価格競争なら人件費の安い途上国が有利なのは当然なわけで。安く大量に作って大量に売りさばくというモデルが崩壊しつつある現在、競争すべきはそこじゃないと思うのです。

 これだけCO2削減や化石燃料からの脱却が世界的に叫ばれているのだから、競うべきポイントは環境技術や省エネ技術に移っているはずで、国際競争力を高めるなら、その部分を高めないと、ただでさえ人件費の高い日本みたいな国はダメなのではないかと。
 現状でも日本の省エネ技術は世界一といわれていますが、実際のところは後ろから追い上げられて差を詰められているような状況です。それなら、環境規制を厳しくしたり、何らかのテコ入れをしなければいけないわけで、甘やかしてると、どんどん競争力は落ちていってしまいます。

 日本の技術力は、規制のない自由な競争で高められてきたのではなく、各種の規制に対応することで高められてきたものだと思います。
 自動車でいえば、日本車が世界的に認められたのって、不可能といわれたマスキー法に対応できたからですし、日本の家電が世界一の省エネ性能を誇るのもトップランナー方式の規制があったからです。特に、環境分野では、こういう規制をなくすことが、競争力を高めるとはとても思えません。
 もちろん、これからは規制に対応するだけでなく、規制や基準(国際標準)を作る側にならないと、生き残ってはいけないと思いますが、そのためにも自国の規制を緩くしてしまっては逆効果です。

 ある編集者の人と話をしていた時、「最近の経営者はリストラや効率化によって利益率を上げることしか考えてない。それしか成功体験がないから(技術革新によるブレイクスルーの体験がない)」というようなことを言っていましたが、長年、技術分野の本を作っていた人だけに説得力を感じました。
 規制を必要以上に嫌がる理由は、そんなところにもあるのかも知れません。
 あと、規制緩和でおいしい思いをした経験があるからかも知れないですね。

 何か固い話で長々と書いてしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございます。
 思いつきで書いているため、突っ込みどころは満載だと思うので、異論・反論・ご指摘お待ちしております。
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by masumania | 2009-06-25 18:30 | 気になるニュース・言葉  

15%は多いか少ないか

 たまにはニュースの話題などを。
 政府は2020年までの温室効果ガス削減目標(中期目標)を2005年比でマイナス15%と決めたらしいです。で、この15%という数字、多いか少ないかわかりづらいんですよね。
 麻生首相は「野心的な目標」とか「世界をリードする」とか言っていて、産業界も「大変厳しい目標」とか文句言ってるみたいですが、一方で環境保護団体が温暖化対策に後ろ向きな国に贈る「今日の化石賞」で特別賞を受賞してしまっていたりもします。

 わかりにくくしてるのが、まず基準年。京都議定書では1990年を基準にしていたのが、中期目標では2005年になっています。ちなみに2005年は1990年比でプラス7%なので、15%という削減目標は1990年比だとマイナス8%。つまり京都議定書の6%に2%上乗せしただけです。
 この、基準年をいつにするかというのは、結構需要な問題で、ヨーロッパが1990年にしたがるのは、この年はまだ東西ドイツが合併したばかりだったりで、省エネ対策が進んでおらず、CO2の排出が多かったんですよね。そこを基準にすれば、たくさん減らしたように見えやすいというか。
 逆に、日本は1990年には省エネがかなり進んでいたので、同じパーセンテージでも必要な労力や予算が違うということで、産業界からは「乾いた雑巾を絞るのか」みたいな声が挙がっていたりしました。
 京都議定書の時は、ヨーロッパに都合のいい基準年にされたという恨み(?)があるから、中期目標ではわざわざ排出量の増えてる2005年を基準にしたんでしょうね。なんか、どっちもずるい話ですが。
 ちなみにEUの中期目標は1990年比マイナス20%。この数値、2005年比だとマイナス13%になるそうです。

 で、もう一個わかりづらくなってるポイントは、この15%という数字が排出量取引とか森林吸収分を含まない数字だということ。首相は「真水の」なんて言葉を使っていました。EUの目標値は、この2つを含んだ数値だといわれています。
 日本は、京都議定書の数値を「真水」では達成できないことが、ほぼ確定していて、6%中のほとんどを排出枠を買ったりしてクリアする見込み。ということは、京都議定書からマイナス2%どころか、15%のほぼ全部をこれからの対策で削減するってことですね。高速道路1000円政策とかで、CO2排出はさらに増えているというのに…。
 そういう意味では、確かに「野心的」かも知れませんね。具体的な対策なんか、まだ何も決まってないんだから…。

 本当は、ここまでは前置きのつもりで、書きたいことは別にあったのですが、長くなってしまったので、その内容はまた今後書きます。
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by masumania | 2009-06-24 23:24 | 気になるニュース・言葉  

高速道路1000円は成功だったのか!?

 ある人がブログで「「千円高速」の政策は完全に成功したと言えましょう」と書いていたのを読んで、ちょっとショックを受けました。その人は、この政策は「賑わいの創出」をしたから成功なのだという論理で語っていましたが、そもそも高速道路に人を集めることが目的でしたっけ? 景気対策って名目だったはずだと思いますが。だとしたら、その経済効果がどれぐらいあったかの数字も出ていない状況で「完全に成功した」というのは早計なのではないかと。
 確かに賑わいが生まれればお金は動きそうなものですが、高速道路のパーキングエリア以外で、その恩恵なあずかれた人たちって果たしてどれぐらいいるのでしょうか?

 そもそも、これだけ渋滞が生まれれば、CO2の排出量はムチャクチャ増えます。東京新聞の記事(有料登録してないと読めないみたいですが)によると、乗用車は時速60〜80kmぐらいで走ってるのが最も効率が良いのですが、それが時速10kmに落ちるとCO2の排出量は約2.5倍になるそうです。
 ちなみにGW中に高速道路がどのくらい混んだかは同じく東京新聞のこちらの記事で読めます。この記事によると、鉄道の利用は7%減ったとか。ちなみに、1人1km移動する際に排出されるCO2は鉄道が18g、自動車は172gです。効率の良い鉄道の利用が減って、自動車の利用が増え、しかもこれだけの渋滞を巻き起こしていては、どれだけCO2の排出量が増えたことやら。
 ただでさえ、京都議定書のマイナス6%すら達成が危ぶまれている状況で、景気対策のためとはいえ、こんな時代と逆行する政策もないと思うんですけどね。

 で、その肝心の景気対策になっていたのかっていう部分でも疑問が残ります。高速のパーキングエリア以外に儲かった場所がどれぐらいあったのかという疑問もありますし、国交省によると渋滞時には1.3人が乗っていると仮定した乗用車で、1分間に62.86円の経済的損失が出るらしいです。渋滞がなければ、仕事がズムーズに進んだり、ほかのことに時間を使えたという考え方だとか。
 GW中であっても物流は動いてますし、渋滞に巻き込まれた長距離トラックなんかは良い迷惑だったのではないかと。(ちなみに、この「1000円」が適用されるのは乗用車だけで貨物車とかは普通に料金を取られてます)

 確かに、これだけ人が動いた(踊らされた?)ということは、それなりのインパクトがあった政策であることは認めますけどね。一方で、派遣切りとか内定取り消しとかにあって(そんなのにあわなくても仕事が減っていて)明日の仕事にも困る人たちがいるというのに、ほかにお金の使い道はあったのではないかと思ってしまいます。
 今回の「1000円」は単なる値下げではなくて、その差額分はきっちり税金から補填されて、その予算は5000億円がすでに計上されてます。結局、自分たちの税金で払うんですよ。その税金は、踊らされて渋滞に巻き込まれた人たちだけでなく、家でおとなしくしてた人たちも同じように取られるわけですし。

 そもそも、割引を受けられるのがETCを取り付けてるクルマだけっていうのも、どうなんだろって感じですよね。別に料金所通るクルマも1000円置いてけばいいだけで面倒な計算もいらないんだから、それでいいじゃんと思うんですけど。
 だいたい天下り法人ばかりが儲かるシステムになってるETCという仕組みがそもそも……、ってキリがなくなりそうなので、この辺で。



追記:まったく同じ内容のことを書いてる人がいてびっくり。購読してる新聞まで、どうやら同じらしい…。
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by masumania | 2009-05-09 13:16 | 気になるニュース・言葉  

治安は悪くなっている?

読売新聞YOMIURI ONLINEのニュースから。
 <犯罪に巻き込まれる>不安70%…読売世論調査というタイトルが付いています。
 「治安」をテーマにした同社の世論調査の結果(どうでもいいけど、この調査のタイトル「日本人」というのも気になります…。その辺まで突っ込むと長くなるのでやめますが)、「自分や家族が何らかの犯罪に巻き込まれ、被害者になるかもしれないという不安を感じている人は「大いに」と「多少は」を合わせて70%に上り、1998年12月の前回調査から13ポイント増加した」のだそうです。
 そして記事は「「安全はタダ」という国民意識は過去のものとなっているようだ」と書いています。

 一方でこんなデータもあります。
 警察庁が発表した犯罪統計資料によると、2007年の殺人の認知件数は1199件で、これまで最低だった1990年の1215件を下回って戦後最低を記録したのだとか。
 この資料、PDFでちょっと見づらいのですが、眺めていると殺人だけでなく強盗とか放火などの重要犯罪とか重要窃盗犯とか、ほとんどの犯罪の認知件数が“右肩下がり”で減っていることがわかります。減っていないのは風俗犯ぐらいでしょうか。
 これって、普通に見れば”治安は良くなっている”ということを示していると思います。それなのに、検索してもどこの新聞もこのことについて報道してないんですよね。「ニューヨークの殺人件数、07年は過去最低の見通し」という記事はありましたが、それよりも国内の殺人件数が減っていることの方が重要なニュースだと思うのですが、なんでどこも報道しないのでしょう?
 治安が悪くなってることにならないと、何かまずいことでもあるのでしょうか?

 あまり真面目に検索したわけではありませんが、見つけられたのはこのブログの記事ぐらいでした。

 上記のサイトとは特に関係ありませんが、先程の警察庁の資料を見ても、重要犯罪の認知件数が下がってるのと同様に、その内にしめる少年の数も減っていることがわかると思います。
 でも“少年犯罪は増えている”と思っている人って、結構多いんですよね。まあ、日々のニュースとか新聞を見ていると、そう思ってしまうのも無理ないような気がしますが。
 私もたまたまある人のコラムでこの数字を知ったのですが、それがなかったら知らないままだったと思いますから。

 このことから、メディア批判とか“誰かの陰謀だ”みたいなことを言うつもりはありません。
 メディアはニュースになるネタを選んで伝えるものですしね。凶悪犯罪や少年犯罪が大きく報道されるのは、それが“それだけ珍しい”ということの裏返しなのだと思います。
 ただ、そういう大手メディアだけじゃなくて、違ったルートから情報を得る方法も知っておかなければなと最近特に思います。
 どなたか、そういうルートというか媒体をご存じでしたら、オススメのものを教えてください。
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by masumania | 2008-03-31 16:34 | 気になるニュース・言葉  

いまさら…

 いまさらクビにするなら、なんでもっと早く辞めさせなかったんですかね?

 参院選敗北の責任を取らされたみたいなかたちですけど、この人一人の責任なんですかね?
 こんな法案も出してるみたいですけど、これだけ大敗の原因を「政治とカネ」の問題に矮小化しようとしてないですか?

 「私の国造りはスタートしたばかり」と言って自身は辞任しないようですが、その「私の国造り」に国民が「NO」と言ってるとは思わないんですかね?
 「小沢さんを選ぶか私を選ぶか」なんて言ってたんだから、この結果は国民は小沢さんを選んだってことになると思うんですが…。

 まあ、後任が育っていないとか、党内の事情もいろいろあるのだと思いますが、このままこの人で次の総選挙になると、一番喜ぶのは民主党のような気がしますけどね。
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by masumania | 2007-08-03 23:22 | 気になるニュース・言葉  

思いどおりにならない選挙

 昨日の参院選、大勢が判明してから、ちょっとだけテレビの選挙番組を見ました。
 悲喜こもごものいろいろな顔が見られて面白かったです。
 予想以上の大敗を喫した自民党勢、特に負けた後も参院議員として、また党の参議院政策審議会長として活動しなければならない舛添要一さんの「人間の顔ってこんなに青くなるんだ」というぐらい青くなった顔と、すでに辞意を固めていたためか自民党勢で唯一血色の良い顔をしていた中川幹事長の顔色の対比とか。
 その後出てきた話題の丸川珠代さんも、当選を決めた後とは思えない蒼白な顔色をしてましたね。そりゃ、東京区の自民党の「2人目」として担ぎ出されたのに、「1人目」になるはずだった保坂さんと最後の1議席を争ったあげく、自分が当選して保坂さんが落ちちゃったんだから、誰でもあんな顔色になりますよね…。

 そんな様々な顔を見ていて、選挙って結構面白いかも、と思ってしまいました。
 元ボクシングの世界チャンピオンだった人が選挙で落選した時に「世界戦で負けた時よりショック」と言っていましたが、逆に当選すれば世界戦に勝った時よりうれしいのかな?とか。
 投票という、ある意味、自分がどれくらい支持されているか? 認められているか? という人間の欲求の中でもかなり上位に位置するはずの「承認」が基準となるだけに、その可能性は高いですよね。しかも、今回みたいに、その結果はなかなか思いどおりにはならないみたいですし。
 テレビで見ていると、支持者の人たちも候補者の当落を我がことのように一喜一憂してますし、選挙活動に関わったことのある知り合いの話を聞いても、それはテレビの中だけの話ではないみたいです。
 ある候補者の選挙活動とか追っかけてみると面白いものが書けるのかも、と国の行方を左右する(?)国政選挙の結果を見ながら不謹慎なことを考えてしまいました。
 同じ選挙区の川田龍平さんの事務所とか、割と近くにあったのだから、一度のぞいてみるべきだったかなと思いました。結構面白い手法で選挙活動してたみたいですしね。
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by masumania | 2007-07-30 02:46 | 気になるニュース・言葉  

今さらながら

 柳沢厚労相の発言を取り上げてみたいと思います。
 女性を「産む機械」と言って反発を受けたやつですね。

 何で今さらこんなネタを取り上げるのかというと、“人の噂も75日”みたいな感じで話題にならなくなっちゃてるのと、何となく世間からの追求が甘いような気がするからです。
 世間的には「“産む機械”ってのは失言だけど、大筋で言ってることは間違ってないんだから、そんなに目くじらたてなくてもいいじゃん」みたいな反応が多いのだと思いますが、問題は「産む機械」という一語ではなく、話の大筋のほうだと思います。
 部分的な言葉ばかりが問題になって、その大筋のほうの問題について誰もきちんと追求しないのは、例の都知事の「三国人」発言の時と一緒ですね。

 「産む機械」とか不用意な言葉を使っちゃったのは、この人の見識のなさというか、配慮の足りなさだと思いますが、その言葉に続いて言っている内容は、自分の立場というかやらなくてはならないことが全くわかっていないとしか思えない。
 少子化対策のためには「女性にがんばってもらうしかない」と言っているわけですが、本当に「女性ががんばるしかない」のなら少子化対策委員会やあんたの仕事なんか必要ないだろうって話です。
 女性にがんばってもらうのではなく、女性がそんなにがんばらなくても子どもを産める、百歩譲って女性が少しでもがんばりやすい、そんな環境を整えるのがあんたたちの仕事だろうと。

 出産から育児まで、全部を女性に背負わせ、一方で全国で産科医が少なくなって産む場所がなかったり、産んだ後の子育ても支援するシステムがなかったり、頼みの綱である父親の育休が取れなかったり、要するに「女性にだけがんばらせる」ような社会状況が、今の少子化の根本にあるのは明かです。
 そこを一番なんとかしなければならない厚労省のトップがわかってないのだから、国がやろうとしてる少子化対策も底が見えたようなものです。
 問題なのは「産む機械」という一語ではなく、発言の内容全体なのだから、「産む機械」という部分に対してだけ謝って終わる問題じゃ全然ないと思うんですけどね。
 何で、その辺のところを突っ込む人がいないんだろうと不思議に思います。
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by masumania | 2007-03-15 23:32 | 気になるニュース・言葉  

エゴからはじめるエコでいい

 環境運動に関わっている友人が多かったり、環境系の媒体に原稿を書いていたりする割に、”環境に悪い”といわれる2ストエンジンのバイクが大好きなマスマニアです。

 「エコ」の反対語としては「エゴ」という言葉がよく使われます。肯定的な意味で使われる「エコツアー」とか「エコプロダクト」とかの語に対して、「エゴツアー」とか「エゴシュリンプ」とか。
 周辺の住民とか地球環境にも配慮している「エコ○○」に対して、自分のことしか考えていない「エゴ○○」みたいな使われ方ですね。

 でも、環境保護の活動だって基本的には「エゴ」なんだと思います。
 良い言い方をすれば、自分が好きな地球や環境だから守ろうと思うわけで。
 悪い言い方をすれば、地元の人が収入のために誘致しようとしてる空港に都会の人間が反対したり、自分たちは物質文明の恩恵にどっぷり浸かっておきながら、発展を望む途上国の人たちに対して「そのままがいいんだよ」と言うことがエゴでなくて何なんだという話しです。
 まあ、もちろん物質的な発展の先にあまり良いことがなかったことを知っているからこそ、言えることだという考え方もわかりますが。

 もっと極論すれば、「地球環境のために努力している自分が好き」だから環境運動をやっているんだから、まさにエゴじゃん!って言い方もできるでしょうし。

 かといって、環境運動をしている人を批判しているわけではないですよ。僕も関わっていることですし、たぶん現代社会が直面している最も重要な問題のひとつだと思っています。
 でも、だからこそ「エゴからスタートしている」っていう視点が必要だと思うんですよね。
 逆に、その視点から出発していない活動って何となく違和感を覚えてしまいます。

 「好きだから守る」とか「自分が気持ち良くすごすためにきれいにする」「自分がしたいからする」っていう“エゴな気持ち”がスタートでいいと思うんです。
 僕の場合は、いつまでもバイクに乗っていたいから、そのためにほかの場面では石油を使い過ぎたり、空気を汚しちゃってバイクが禁止されたりしないように配慮するってことですかね。
 すごく自分勝手でエゴな気持ちだと思うんですけど、まあ、サーファーが自分たちの海岸のゴミを拾ったりするようなものです。(だいぶ違う?)

 環境とか温暖化の問題って、何となく考えるのに暗い気持ちというか、後ろ向きな感じになってしまうのは、このエゴな気持ちを否定してしまっていたことというか、「自分を殺して地球環境のことを考えろ」って言われてる気になってしまうことが原因だったんだと思います。
 だから、あんまり人が集まらなかったりしたのだろうと。
 最近では、そんな感じもだいぶなくなって来ましたけどね。

 この本の中で著者が言おうとしていたことも、たぶんそういうことなんじゃないかと勝手に思ってます。
 だから、この本を見た時は「言おうと思ってたことを先に書かれちゃった」って気分でした。
 著者の意図が全然違ったらごめんなさい。
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by masumania | 2007-02-16 01:22 | 気になるニュース・言葉  

民営化の弊害!?

 asahi.comの記事からのブックマークレットです。「年賀状の遅配、苦情2割増」なんだとか。テレビのニュースでも数社が取り上げていましたね。
 郵政公社側は「遅出しのため」と言っているようですが、実は経費削減のため、この時期のアルバイトを約6000人も減らしていたのだとか。そりゃあ、遅れもするよって感じですね。

 で、ニュースを見ていて気になったのが「民営化で便利になるはずが、逆の結果になってる」みたいなコメント。普通の営利企業としたら、人件費を削減しようとするのは当然の行為なわけで(郵政公社にとっては掻き入れ時のこの時期に人件費を削るという判断が正しいのかどうかは別にして)、民営化することによって、こういうことが起きるのはむしろ必然だと思うんですけどね。
 今までの、いわば国に守られてた状況だったからこそ、普通の企業の論理からすれば割に合わないような離島や遠隔地などにも一律50円の料金で郵便物が届けられていたわけで、それを民営化して利潤を追求するという面からだけ判断するようになれば、割に合わない人件費は削られて、むしろ不便になるのは避けられないと思います。「何でも民営化すれば便利になる」みたいな信仰は間違いだと思うのですが…。

 同じような声は、民主化(資本主義化)が進んでいた頃の東欧でもよく耳にしました(私はその頃、東欧に近い辺りで暮らしていたので)。
 東欧諸国の人たちは資本主義を導入することによって「便利になる、暮らしが良くなる」と無条件に思っていたみたいですが、生活に密着する部分で市場原理が導入されると、それまでの社会主義下では保証されていた福祉なんかが色々と削られてしまったりするわけです。
 それに対して「生活が苦しくなって、こんなの資本主義じゃない!」みたいな声があがっていたわけですが、資本主義下で育った身からすると「いやいや、資本主義ってそういうもんだから…」と思ったものです。

 「資本主義化すれば全てが良くなる」という単純な思い込みに「オイオイ」と思ったわけですが、それと同じような感想をこのコメントに対しても持ちました。「市場原理を持ち込めば、全てが良くなる」という思い込みも、そろそろ捨てた方がいいと思うんですけどね。
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by masumania | 2007-01-17 23:26 | 気になるニュース・言葉